●「特定非営利活動法人 アクティブ ミドル 国際協会」のミッション アクティブなミドルの仕事と生活をお互いにサポートするNPOです。 高齢社会の新産業をつくる「起業セミナー」や駐日各国大使、公使を招いて 「国際交流フォーラム」のほか「ヒューマンネットワーキング」「見学会・街歩き」 などを開催し、エイジレス社会を推進する活動を行っています。


●フォーラム「日本にオバマは生まれるか」2009年5月19日


PACIFIC21代表  横江 公美氏

◎2009年5月19日 フォーラム「日本にオバマは生まれるか」


PACIFIC21代表  横江 公美氏

会場内

(動画)
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【レポート】
NPOフォーラム (例会No.118)「日本にオバマは生まれるか」
ゲスト:PACIFIC21代表  横江 公美氏
2009年5月19日

「日本にオバマは生まれるか」の著者、横江久美氏を招いてのフォーラムが開催された。
アメリカ大統領選挙の実例をあげての話だったので、興味深く聞くことができた。
さすがにアメリカ、イギリスの選挙に関しては詳しい。

--------------- 以下、スピーチ内容 -------------

氏は親が議員だったこともあり、子供のころより、選挙を手伝っていたので、子供時代既に、
事務所向けの料理作り、挨拶、選挙のために泣くことも、ウグイス嬢もこなせていた。しかし、
日本の選挙には政策がないので好きになれなかった。日本の選挙のほとんどに、政策がなく、
連呼と涙とお願いだけ。
アメリカに詳しい人ほど、オバマはマイノリティなので勝てないと思っていた。しかし、
実はオバマはなるべくして大統領になった。彼ほど、大統領になる準備をした人はいないし、
選挙期間中にも、彼はどんどん成長していき、それをアメリカ国民が見て感じることができた。
オバマは、黒人だが、白人社会で育ったので、まず黒人の勉強から行うためにシカゴに行った。
イリノイ州シカゴは黒人の聖地。ゴスペルは、黒人がこの地から自由都市を目指す歌。
そこからが、彼の選挙のスタートだった。ミシェル婦人の存在も大きい。彼女の発言、ファッ
ション、学歴は彼を大いに助けた。
アメリカの選挙は、教育。また国づくりも教育。日本語で"政策"に対しての動詞は"広める"と
なるが、英語では、"educate"になる。選挙とは有権者に対して、"政策"を教育すること。
有権者はそれを理解し、納得すれば投票する。立候補者は、問題解決、進むべき道の政策を
有権者に教育し、そしてそれが支持に繋がる。それが、アメリカの選挙。

アメリカの立候補者で大事なことが3点ある。
まず第1に経営能力、CEOとしての力量。お金を集める力、そしてそれを有効利用する。
人、物、金を有効に使う。つまり、すべて会社経営能力と同じ力が必要。
第2に編集長としての能力。スピーチがすばらしいのは、スピーチライターのおかげではなく、
立候補者オバマ自身に中身があるから。ライターはその中身を理解し、作成するからスピーチ
に命が生まれる。実際、オバマのすばらしいスピーチはすべて彼が書いている。
最後がコミュニケーション能力。ディベート力は必須。
そして優秀な立候補者には、優秀な人材が集まってくるということ。オバマ陣営だけが、
最後まで陣営のスタッフは変わらなかった。選挙も恋愛も同じで、雰囲気が悪くなると、
悪い方向へと空気が流れていく。
また、今回の選挙で必要不可欠だったもののひとつにYou Tubeの存在があった。歴史的な演説
を見逃した人はいつでも、何度も見ることが出来る。オバマの場合、これで成長過程も見る
ことが出来た。
日本の選挙で必要なもの。情報公開、特にすべての選挙スピーチ、ニュース、記事、マニ
フェスト等は無料でみんなが見られるようにしないといけない。選挙に資金は必須。入りに
制限をかけるのではなく、出のチェックを厳しくすべき。そして、政治に関する教育。
教育は子供だけでなく、学校の先生にも、親にも、理解、そしてディベート等の経験を積む
必要がある。そこから、未来を担う政治家が生まれてくる。
以上
(会員 岩永研一 記)
●「禁無断転載」

日本にオバマは生まれるか
PACIFIC 21 代表 横江公美氏
2009年5月19日
1、何故政治の世界へ
実父が議員だったことが大きく影響し、幼少期より"選挙"が身近であった。
しかし、日本の選挙には政策がない為、好きになれなかった。その後、松下政経塾を経て
自らも政治の道へ。
2、"オバマ"の誕生
多くのマイノリティが涙した"オバマ氏の大統領就任"。長い選挙期間を通して、日々彼が
成長していく姿を国民は目の当たりにしていた。彼と彼の妻であるミシェル氏ともに、
幼い頃から自分の将来についてしっかりと考え、困難だと言われ続けたアイビーリーグの
大学を経て、着実に足場を固めていった。
3、アメリカ大統領立候補者に求められる素質とは
@CEO的資質
チームオバマを企業だと捉え、ヒト(人事)、モノ(政策)、カネ(資金)、それぞれを有効活用
する能力が必要である。すなわち大統領選を勝利する為には、会社経営能力と同じ能力が
求められる。
A編集長的資質
分かりやすく、的確な表現を用いてスピーチを作成する為には高い文章能力と編集能力が
必要である。実際、オバマ氏は非常にこの点に優れている。
B高いコミュニケーション能力
人を惹きつける話し方、専門知識や即座に判断し対応するディベート力などが求められる。
4、You Tubeの活用
オバマ大統領は、今回の大統領選でYou Tubeを有権者教育の強力なツールとして活用した。
You Tubeを活用することにより、歴史的な演説を見逃した人はいつでも何度も見ることが
出来る。
質疑応答
Q,もし横江氏が総理大臣になったらどのような国家経営を行うか?
A,"知的社会の創出"
@情報公開法の改正(データベースの公開)A子供に有権者教育を行うB適度な運動を行う
Q.若い世代の投票率を上げるには?
A,先生用の有権者教育の教科書を作成し、まず先生達を"Educate"する。
(石井未央夏 記)
●「禁無断転載」