●「特定非営利活動法人 アクティブ ミドル 国際協会」のミッション アクティブなミドルの仕事と生活をお互いにサポートするNPOです。 高齢社会の新産業をつくる「起業セミナー」や駐日各国大使、公使を招いて 「国際交流フォーラム」のほか「ヒューマンネットワーキング」「見学会・街歩き」 などを開催し、エイジレス社会を推進する活動を行っています。


●フォーラム「ドイツのワークシェアリング」2009年4月21日


ドイツ連邦共和国大使館 労働・保健・社会保障問題担当参事官 マルティン・ポール氏

◎2009年04月21日 フォーラム「ドイツのワークシェアリング」


ドイツ連邦共和国大使館参事官 厚生労働部長 マルティン・ポール氏

会場内

(動画)
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【レポート】
NPOフォーラム (例会No.115)「ドイツのワークシェアリング」
ゲスト:ドイツ連邦共和国大使館 労働・保健・社会保障問題担当参事官 マルティン・ポール氏
2009年4月21日

社会保障制度
社会福祉国家
自治システムの確立(国民が自分達で決定し、管理・運営を行う)
@1883年 公的医療保険
A1884年 公的労災保険
B1989年 老齢年金保険
C1927年 特別失業保険
D1995年 介護保険

ドイツと日本の現状と共通点
・世界的な経済危機
・少子高齢化
⇒輸出立国である、出生率が低い
解決策
国を活性化し、国民の潜在能力を生かす事が重要である。
⇒労働経済を活性化する
<具体例>
・職業訓練を行い、チャンスを生かす
・高齢者政策→能力の活用
・教育分野への投資(学生、女性、高齢者、研究機関など)

質疑応答
Q、家族政策はどのようになっていますか?
A、両親に対し、月1800ユーロ(日本円で約25万。収入によって異なる)の扶養手当が
  支給されます。結果、出生率が1.45まで上昇しました。
Q、移民の受け入れを積極的に行っていこうとのお話でしたが、、、
A、現在2人以上子供を持つ母親は、移民の方やイスラム系の方が多いです。現在全国民の
  約10%(800万人)が移民で構成され、昔南ヨーロッパから移民の受け入れをした際、
  その家族も移り住んできたことにより現在もこのように多くの移民の方がいます。
Q、現在ドイツのワークシェアリングはどのように活用されていますか?
A、ワークシェアリングについて国によって解釈が異なりますが、ドイツでのワークシェアリング
  の定義は"1つの職を分け合う"という事です。主に製造業などの現場で活用されています。
  また、ドイツでは労働者が生涯労働時間を貯めることができる為、ライフワークバランスの
  取れた生活を送ることが出来ます。
Q、ドイツでは年々貧困率が上昇していますが、、、
A、原因として考えられるのは、@収入が低い層が増加傾向である事A教育を受けていない層が
  増加し、職につけない人が増加している事B離婚率上昇であると考えています。今後、政府
  としてどのような社会福祉政策を取り、対応していくかが課題であると考えています。
Q、二元職業教育システムについて
A、二元職業教育システムとは、理論と実践の職業を行うシステムです。対象年齢は14歳から
  両親の同意があれば始めることが出来ます。期間は3年間、対象職種は2〜300職種あります。
  代表的な職業としては、美容師・自動車整備工などが挙げられます。
Q、女性の社会進出が進んでいるという印象を受けましたが、、、
A、現在国内主要30社中、女性のCEOは1名です。しかし、全体的にはマネージメント職で女性
  が多く活躍しています。今後、国内の経済水準を維持するには女性の雇用を積極的に行う事
  が重要であると考えています。
以上
(石井未央夏 記)
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